衣料品製造の基本的なプロセスには生地素材の受入検査、裁断、縫製、ボタン留め、アイロンがけ、検査、包装、入庫などがあります。そのすべてが完成品の品質を左右する重要なステップです。

1、生地素材の受入検査

生地の受入後、数を調べ、外観、内容の品質を検査し、製造要件を満たしたもののみを使用します。素材の検査にはゴムバンドの収縮率、接着芯地の接着強度、ファスナーの滑らかさなどが含まれます。要件を満たさない素材は使用しません。量産前の準備には仕様書、型紙、試作品の作成など3つの項目が含まれます。仕様書は衣料品の加工における指針となるもので、仕様、縫製、アイロンがけ、包装等に対する要件、衣料品に合わせる付属品や糸密度などの詳細が明確に定められています。衣料品の加工におけるすべてのプロセスで仕様書の要件に厳格に従う必要があります。型紙の作成では寸法の正確さと仕様の完全性が求められます。関連部分の輪郭線は正確に一致していなければなりません。型紙には衣料品の型番、部位、仕様、品質要件が明記され、貼り合わせ線にはマークが付けられていなければなりません。仕様書と型紙の完成後に少量の試作品を製造し、顧客とプロセスの要件における不一致や問題点を適時修正することで、スムーズな量産に移行することができます。顧客による試作品の確認および署名は重要な検査基準のひとつとなります。


2、裁断

裁断前に型紙写しを行います。「完全、合理的、経済的」が型紙写しの基本的な原則となります。


3、縫製

縫製は衣料品加工における中心的なプロセスです。衣料品の縫製はタイプやスタイルに応じて機械縫いと手縫いに分けられます。縫製加工のプロセスは流れ作業です。


4、アイロンがけ

衣料品は見た目を整えるためにアイロンがけされます。服の中にマットを入れてアイロンがけすると製品の形状や仕様を維持することができます。マットの大きさを衣料品の要件よりもやや大きくしておくと、縮み過ぎを防ぐことができます。アイロンの温度は一般的に180°C~200°Cに設定しておくと安全で黄ばみや焦げが発生しにくいです。


5、衣料品の検査

衣料品の検査は販売前の最後のプロセスであり、製造過程において非常に重要なプロセスでもあります。さまざまな要因が衣料品検査の品質に影響を与えるため、衣料品の検査はアパレル企業の管理における重要なステップとなっています。検査の正確性が極めて重要となります。品質検査とは、すべての製品やサービスの優劣や合否を確認するために、一つまたは複数の製品やサービスに対して測量、検査、試験、測定を実施し、その結果を評価基準と比較することです。求められる品質と比べ、製品の品質にはばらつきや一定の差が生じます。これらの差に対し、検査員は一定の基準に従って製品の合否を判断する必要があります。通常の基準:差が許容範囲内である場合は合格品とされ、許容範囲外である場合は不合格品とされます。


6、包装と入庫

衣料品の包装には吊り下げ式と箱詰め式があります。箱詰め式は通常さらに内装と外装に分けられます。内装とは1着または数着の衣料品をビニール袋に入れることです。衣料品の型番、サイズは袋上の記載と一致し、包装は美しく整っていなければなりません。一部の特殊なスタイルの衣料品は包装時に特別な処理が必要となります。例:ワッシャー加工の衣料品などはスタイルを維持するために巻いた状態で包装する必要があります。外装には通常段ボールが使用されます。顧客の要件や仕様書に基づいてサイズや色を一致させます。梱包時は数、色、サイズが正しいか注意しなければなりません。外箱のラベルには顧客、仕出港、箱番号、数、原産地などが明記され、その内容と実物が一致していなければなりません。

ODM 流程

設計 生地の選択 裁断 縫製 検査 アイロンがけ 完成した服 包装と入庫